日本のポートランド、ARIDAGAWA

有田川

“みかん以外何も無いまち”。

果たして本当にそうだろうか。

有田川町は人と自然の距離が近い。

みかんの花の香り、夏に泳げる澄んだ川、秋冬オレンジに色づく山々―五感ぜんぶで四季を感じる出来事が日常にあふれ、

口に入る食材の鮮度も抜群、夜は静寂の中で眠る。

都市では感じられない当たり前が、当たり前に感じられる―都会の喧騒からは全く離れた暮らしが、このまちにはある。

もちろん、みかんもスルーできない。

室町時代後期から 450 年以上つづくみかん産業は、温暖な気候と水はけの良い急斜面の段々端、そしてこだわりをもった

農家によって確実にこの地に根付き、現在も日本一の生産量を誇る。

その地に行って楽しいかどうかは、そこで触れ合う人で決まる。

この田舎の地方都市には近年、移住者・U ターン者が起業した工房や個性的なカフェが増加しており、田舎に住みながら暮らしを楽しむプロたちが大勢いる。

その象徴的なスポットが田殿保育所跡活用施設の“The Living Room”だ。

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有田川町は 5 年前から、“全米一住みたいまち”と言われるアメリカのポートランド市と連携しながら事業を行い、度々交流を重ねてきた。

協働ですすめた田殿保育所跡の活用計画は

ポートランドのデザインチームが町を訪れ、地元住民とともにワークショップを開催。

まちの為にどんな場所にすべきか、地元住民が本当に欲しいものは何か、徹底的に意見を出し合った。

その結果、裏手にある寺社への参道を通すために、建物の一部を屋根だけ残して、壁をぶち抜くという大胆なアイデアが生まれ、こどもから大人まで住民みなが楽しめる複合施設として生まれ変わった。

現在は、クラフトビールの醸造所とクラフトビールタップが楽しめるダイニング、ベーカリー、シェアオフィスがテナントに入る町一番のクリエイティブスポットとなっている。

ポートランドと有田川のストーリーはこれだけで終わらない。

先述したクラフトビールの醸造所

“Nomcraft Brewing”には3人のブルワーがいる。

アメリカ人2人と県外からの移住者1人。

ポートランド出身のベンと、シカゴ出身のアダムは以前から、自分たちのビールを日本で造るという夢があった。

偶然、大阪でのポートランドイベントで有田川町のこと、保育所跡活用プロジェクトのことを知り、ブルワリーの計画を提案。

町との縁がつながり、クラフトビールでまちづくりをするという出資メンバーと意気投合、移住した。

 

3人目のタクミは愛知県出身。

世界各国を旅する中でクラフトビールの魅力の虜になった彼は、ある時ポートランドに滞在、たまたま同市の視察に訪れていた有田川のチームと出会った。

運命的な出会いを果たした彼はその後、

オーストラリアと岩手県でそれぞれ修業を積み、有田川へ。

世界各地で修業を積んだ3人は、有田川町の水の美味しさと柑橘を中心とした農産物の豊富さを絶賛、次から次へと新しいアイデアが生まれてくるという。

3人が醸すビールは文句なしに旨い!

アメリカンスタイルの IPA やホップが香る本格派をベースに、地元農家とコラボした個性的なものも。

本ツアーでもノムクラフトのクラフトビールを存分に楽しめる。

2泊3日の旅で、何もないこの町の、他にはない魅力を感じてもらいたい。

Curator

Kerikeri spa&yoga

土田清香 Sayaka Tsuchita

和歌山県有田川町出身。日本最大客船 飛鳥Ⅱ、Aesop Japanにてラピストとして活動。2018年12月にUターン、自然と共に生きる暮らしやチャレンジを育て合う仲間との繋がりがきっかけ。デイスパやヨガを暮らしに取り入れる事をより身近に味わってほしいとKerikeriを始めた。

所在地 : 和歌山県有田郡有田川町出51-1アランチャH

WEB : https://sayaka13.wixsite.com/kerispa

楠部睦美 Kusube Mutsumi

ゲストハウスもらいもんオーナー。 有田川町出身。高校までを町で過ごし、大学・社会人の約10年を県外で過ごす。

Uターンのきっかけは親戚の古民家をタダで譲り受けたこと。リノベーションした家を”ゲストハウスもらいもん”として2016年4月に開業。国内外のゲストをおもてなししつつ、仲間と共にウッドデッキやアースオーブンをDIYし、宿の更なる充実をはかる。宿の営業と並行して、有田川町のまちづくり活動にも積極的に参加。有田川女子会の代表を務め、まちの魅力再発見やPRも行う。

WEB : https://moraimon.ne.jp